施設管理という部署は、建物自体のメンテナンスを仕事としています。ホテルの施設・設備は大事な「商品」。老舗になればなるほど、施設管理が大切となるため、定期的に点検しベストな状態に維持する、必要不可欠な仕事です。
管理といってもその仕事は多岐に渡ります。ホテルの規模によりますが、施設管理は「設備管理」「清掃管理(衛生管理)」「保安管理」の3つに分けられ、その各業務に関連する事務的な仕事として、さらに「総括管理」があります。
「設備管理」は各種設備の運転・保守点検を行う仕事です。電気、空調、給排水、昇降(エレベーターなど)、駐車場、それに防災設備やプールなどのスポーツ施設など、“ホテル内すべて”の設備が含まれます。「清掃管理」は環境衛生に関わる清掃と、廃棄物の処理など。「保安管理」はホテル内の各施設の秩序維持、防災・防犯のための巡回や点検のことを指します。「総括管理」は、管理業務に関連する帳票類の管理、工事見積りや契約事務、許認可申請や諸届けなどをします。
必須の資格はなく、学歴不問で一から教えてくれるところもありますが、ホテルでの勤務を希望する場合は工業高校卒、大学の電気・機械専攻卒が有利でしょう。建築設備士、電気工事士、ボイラー技師・整備士、消防設備士、防火管理者、水質管理責任者、衛生管理者、昇降機検査資格者などの資格を持っておくと優遇されます。24時間体制で管理をために2交代や3交代制の勤務形態をとっているところもあるので、知識だけでなく体力も必要でしょう。